朝崎郁恵ベスト盤私的考察(笑)その3

こっちも書かないとね・・・

という訳で今日のお題は「行きゅんな加那」と「胡弓」でございます。

ええと「うたあしぃび」に収められたバージョンの「行きゅんな加那」。考えてもみればこのCDで僕がピアノを弾いているのはこの曲だけだなあ。しかも本来は収録するつもりも無かったような・・・

そもそもどうしてこれをやったのか、今思い出そうとしてもその根拠が不明なのです(笑)。

だってさ、僕が大好きな朝崎さんって、あの「あー」という歌い出しだけで、何だか分からないけど涙がこぼれてきてしまう、というあれが原点なんですよね。あれがもうたまらない訳じゃないですか。。。

勿論、奄美の唄には独特の陰影があって、その中には「行きゅんな加那」や「千鳥浜」みたいにいかにも日本的(殆ど演歌的と言っても過言ではないのでは)な「お涙頂戴」の唄も沢山あります。

でもあの当時「何もそんなもの朝崎さんが唄わなくてもいいじゃん」と思ったかどうかは知らないけど「行きゅんな加那」をやろう、やりたい!という積極的なモチベーションは全然無かったんだよね。

で、どうしてやったんだろう(笑)??

と思うとやっぱり「胡弓」なのかな?

この辺りアルツで甚だ不明ではありますが、実は「うたばうたゆん」をレコーディングした直後から、僕はあちこちの胡弓奏者をチェックしてコンタクトをとっていました。あの「サウンド」は絶対に朝崎さんの声にマッチするから・・・と思ってはいたけど、残念ながら音楽的にマッチするであろう、胡弓奏者というのを見つけることが出来なかったのです。

そんな中「うたあしぃび」のレコーディングが現実的になってきた所でプロデューサーのM氏から「えま&慧奏」のお二人をゲストに迎えては?という話が出てきたのでした。その時聞いたえまさんの胡弓が、今まで聴いてきた「中国(系)」の胡弓奏者とは全然違う音色、アプローチで、これは面白い、これならいけるかも?と興奮したことは今でも覚えています。

でもって、えまさんの胡弓を使って何やる?という話になった時に「行きゅんな加那」ということになったのだろうか????

という訳で久しぶりに「行きゅんな加那」聴いてみたのですが、これは素晴らしいですよーーー。やっぱりえまさん独特のかすれるような胡弓の音色と朝崎さん独特のあの歌声とのマッチングは最高!しかもえまさんはあの時現場で初めてあの唄を聴いて、その場で2テイクくらい即興的に弾いただけであの世界を構築してしまったのだから・・・

そして朝崎さんの唄なのだけど・・・
今こうして聴いてみると、これはもはや「人間界の哀しみ」というものを超越した「慈悲」みたいなものに聴こえますね。(安っぽい)「お涙頂戴」ものでは全くない。

そうなると同じ「うたあしぃび」に収められた「行きょおれ」はどうなんだ、という話になってくる訳です。

という訳でいよいよ次回は私の師匠でもありますウォンウィンツァン氏の登場ということにならざるを得ないですね。

そして

じゃじゃじゃじゃーーーん!本日8月6日朝崎郁恵さんのベスト盤CD『朝崎郁恵Featuring Bestおぼくり〜ええうみ』が発売されます!!
そして9月18日には東京青山円形劇場にてCD発売記念ライブもあるようです。CDを買ってライブに行かれた方にはもれなく・・・・という特典は無い模様ですが(笑)、感激は又ひとしおなのではないでしょうか?
朝崎さんファンの方々は勿論もっともっと多くの方に聞いていただきたいですね。プレゼントにも最適だと思いますよ〜!
ぜひぜひヨロシクお願いいたします。