懐かしのLOGIC

僕が自分のコンピューターというものを使い始めたのは日本に帰国した90年の夏くらいだっただろうか?
いや、ドイツ時代にもコンピューターは持っていた。殆ど忘れていたくらいだけどATARIという当時は結構有名なコンピューターを使っていた。これはPCそのものにMIDIインアウトが装備されている(確かそうだったっけ??)優れもので、このPCに「NOTATOR」というシーケンスソフトをインストールして色々と使っていた。「NOTAOR」は名前の通り譜面表示も可能な当時としてはかなり先進的なシーケンスソフトで、これを開発していたのがハンブルクにあった、あれ?なんて名前の会社だったっけ(笑)??いやいや、健忘症ということもありますが、実はこの会社も名前が変わって体制が変わって、今はどうなっているやら?という話にこれからなっていくのです。
そう、その「NOTATOR」が進化してマッキントッシュ専用のソフトに生まれ変わるという話を最後にハンブルクのこの会社の開発スタッフから聞いていて、日本に帰って早速マッキントッシュのLCIIを注文して、それから間もなく発売日にこの「NOTOR LOGIC」を買ったのでした。(シリアルナンバーは二桁代だった)
「NOTAR LOGIC」は確か最初のバージョンアップ時に「LOGIC」というシンプルな名前に変わり、当時マック用シーケンスソフトとして二大勢力だった「パフォーマー」と「ビジョン」に追いつき追い越せの勢いになっていく。「LOGIC」は、当初はマック専用のソフトだったけど、いつからかWin用にも開発されるようになり、確か1997年マックが一番やばかった時期(マック互換機とかが色々と売り出されておかしくなっていた時期です)に僕は次のコンピューターとしてWin機(当時はWin95でしたね)を選択してしまう。
ここから運命の歯車が狂いだした(笑)。いやしばらくは順調だったのだ。Winに乗り換えたおかげで、こちらはまさしく生涯のパートナー(大袈裟?)になるであろう「SAMPLITUDE」というレコーディング・編集ソフトに出会うことができた。ちなみにこの「SAMPLITUDE」もドイツの製品である。僕はどうも欧州開発の製品の方が性に合うようで、「パーフォーマー」や「プロ・トゥールス」と言った米国開発のソフトにどうしてもなじめない。
さて、それはとにかくWin環境で「SAMPLITUDE」&「LOGIC」を謳歌できたのは何年くらいであっただろうか?
ある日突然「LOGIC」の開発会社である(当時の)E-MAGICがAPPLEコンピューターに買収されるという事態が起こった。そして「LOGIC」はマックでしか使えなくなってしまったのだ。いやあ、これには困りました。とりあえず当時の現行バージョンに不満は無かったので、しばらくそのまま使い続けたけど、将来的にはシーケンスソフトを乗り換えるか、あるいはWinからMacに移行するか、という選択を強いられることになる。ただ僕にとっては「SAMPLITUDE」が使えなくなることも大きな痛手であった。結局僕はシーケンスソフトを「CUBASE」(これまたドイツはハンブルク製)に乗り換えることにしてWin機での音楽製作を継続していくことになる。
結果としては特に映像音楽の製作においては「CUBASE」の先進性は素晴らしくて、なじむのには時間がかかったがこの乗換えはラッキーだったかもしれない。今や「CUBASE」でなければ出来ない裏ワザというのも沢山あって、この先もう乗り換えはゴメンだという気持ちが強くなっている。

ところが・・・ところが・・・
今度は「LOGIC」にとんでもないことが起こった。アップルコンピューターから新しく発売された「LOGIC」の新しいバージョン、名付けて「LOGIC STUDIO」は59.800円という価格!昔の半額くらいだろうか?しかも今まで「LOGIC」用に開発されたプラグインソフトウェアが全部入っている!!当時はこれがそれぞれ3万円から5万円くらいしたのだ。僕は半分くらい買ったから総投資額は最初の購入代、アップデート料金を含めて30万円はくだらないだろう。
いやはや、驚いてしまいました。昔から使い続けてきた(投資し続けてきた)ユーザーはさぞかし悔しかっただろうなあ・・・ご愁傷様です。

あ、でもこんなに安くなったら(昔WinからMac用に乗り換える最後のアップデート価格とそんなに変わらないような)この際買ってしまってもいいかも。だってMACでもWinが起動できる時代だもんね。Mac Bookで「SAMPLITUDE]だって使えるんだから、時代の変化というのは恐ろしい。CUBASEはハイブリッドだし、新しいiMACも魅力的だしね〜!!