ピアノ漬け

4月を迎えてしまった。先月は丸一ヶ月休養!!みたいな月で、みっちりとピアノを弾く時間に恵まれた。一日平均8時間近く弾いていたのではないだろうか?僕としては珍しい『ピアノ漬け』の毎日であった。
色々な経緯もあってバッハを集中的にさらってみた。『平均率』の一巻は学生時代に何度も通しで弾いた曲集だがチェンバロとピアノでは微妙に指使いが異なってくる場合もあり、まっさらな気持ちでさらいなおしてみた。今でも一応暗譜している『ゴールドベルク』や『パルティータ』と比べるとあまり手の内に入っていない感のある『平均率』であったが、それゆえにピアノでさらいなおすのはそれ程苦ではなく何とか全曲通せるくらいにはなってきた。
そして最近ちょっとはまっているロシアのカプースチンの『プレリュード』と小曲をいくつか・・・和声的には完全にジャズの手法だけど緻密な構成が面白くて、バカテク(笑、死語?)を必要とするために作曲者指定のテンポの8割までもなかなかいけない。(もっともカプースチン自身もそこまで速く弾いてない場合もあるけど)
そんな中知人のピアニスト、ウォンウィンツァン氏のお誘いでウォンさんと僕がレコーディング・ライブなどでいつもお世話になっている調律師Nさんの仕事場である島村楽器のピアノセレクションセンターというところに二度行けたのも面白かった。何しろスタインウェイのグランドだけで10台以上、グランドだけで50台以上、全部で100台はあるかという壮大なフロア。一回目は様々なグランドピアノを嘗め尽くすように弾きまわり、二回目はその中で最高峰と思われたスタインウェイのB型(割りと新しい楽器)を特別にセッティングしていただいて録音機材を持ち込んでレコーディングまでしてみた。僕らの場合ピアノという楽器の評価はマイクを通して録音して、それを再生してみないと何とも言えない場合が多い。今回も凄く勉強になったし、ウォンさんの愛器ベーゼンドルファーのインペリアルとの弾き比べ、録り比べも面白かった。僕自身はベーゼンドルファーは好まないのだけど、コントロールのしやすさという意味ではベーゼンは非常に優れた楽器なのだということが良くわかった。
しかし・・・この二回目の訪問の日から何故か急激に体調が悪くなり3月最後の一週間は殆ど棒に振ってしまったような日々になってしまった。(休養の先の更なる休養とでもいいましょうか)
そんなこんなで色々な人に御無沙汰してしまいました。申し訳ないです。今ここを覗いて下さっているアナタのことかもしれません!!
さあ、今月はいよいよNSOのCDレコーディング。まずは曲作り、ネタ作り、リハーサル、そして中旬にはスタジオに入ってレコーディングだ。まあそうは言っても例のごとく(笑)殆どはぶっつけでやるんだろうな。。。珍しくクラシックばかりさらっていたので、ちょっと変な気分。少しづつ『インプロモード』に戻していかないと・・・・・