なつかしい〜!!

napimusic2008-03-20

ちょっと興味があってブルックナーのスコアを開いてみたら・・・・
なんと巨匠ギュンター・ヴァント氏のサインが二つ!すっかり忘れていた。
これはどちらもNDR(北ドイツ放送)のオーケストラの定期演奏会の収録後(当時僕はアルバイトでNDRでライブ収録のお手伝いもしていた)にサインしてもらったものだ。一回目の87年の時はまだヴァントとは個人的に話したことも殆どなくて、サインをもらいに行くという行為が凄く怖かったことを覚えている。その後ヴァントのレコーディングにも出入りするようになって、専属エンジニアのF.K.Wagner氏と一緒にいたこともあってヴァントとは色々なことを話すようになってきた。一度打ち解けてしまうと実に気さくなおじいちゃんで、日本に初めて行った時の話を沢山してくれたり、若い指揮者修行時代の話なんかも随分聞かせてもらった。
90年の演奏会はもう日本に帰ることを決めた時だったのでその報告がてら楽屋を訪問して記念にサインしてもらったんだっけ。この時も僕が持っていったハース版のスコアを奪い取って、廊下にいたオケの連中に「見ろ、日本人はちゃんとハース版のスコアを持っているじゃないか。お前らも見習え!」みたいなことを(勿論冗談)言っていた。当時ハース版のスコアはDDR体制崩壊もあり手に入れにくくなっていたのでちょっとしたお宝に見えたのかもしれない。
と感慨にふけつつふとTVをつけたら目の前にその巨匠が〜!!!!!!
何とベルリンフィルの特集でヴァントが振ったブルックナーの9番の映像だった。あまりに懐かしくて涙がボロボロとこぼれでてきてしまった。いや、それにしてもあの巨匠が一番元気で充実していた7年間くらいを共に過ごすことが出来たのは本当に幸せなことだった。