徳之島から帰ってきました!

napimusic2010-07-20

いや、何をどう書いてよいものか。。。

とにかく無事ライブを終えて帰ってきました。
今回のイベントは「琉球弧平和音楽祭」というタイトルで、沖縄/奄美/徳之島のミュージシャンが集まり、更に喜納昌吉UAなどがビデオメッセージを寄せてくれる、というもの。基地問題で突然クローズアップされた感のある徳之島という地でこういうイベントを開催することは勿論大きな意義があるけれど、同時に極めてデリケートで難しい問題を抱え込むかもしれない危うさもあります。

でも結果から言いますと凄く良い形でイベントが終わったと思います。
それは何よりも発案、企画して裏で支えて下さったスタッフの皆様の想いと行動力のおかげです。

ライブそのものなんですけど、僕は沖縄から参加した「DUTY FREE SHOPP. × カクマクシャカ」というラップユニットに注目していました。リハーサルを聞いた時点でも彼等が徳之島のお客さんに受け入れられるか否かが、このイベントの鍵となるのではないか?という気がしたのです。

カクマクシャカ君とも楽屋でそんなマジな話をしつつの開演。
最初は舞台袖で、途中から客席後方で進行状況を観察しておりました。

トップバッターは地元の唄者、富岡ますみさん。
いや彼女は素晴らしかったですね〜!たった二曲でしたが聞けて良かった。

そしてガラリと一変して爆音のヒップホップのビートに乗っての「DUTY FREE SHOPP. × カクマクシャカ」のライブが始まると・・・

客席はやや凍り付いていました(笑)。多分徳之島で初めての本格的なヒップホップ&ラップユニットのライブだったと思います。おまけにお客さまの年齢層が幅広い。若い人はともかくとして、シマのおじい、おばあはかなり腰が引けていたのでは???

ところがですね、途中からどんどんと会場の雰囲気が変わっていくのです。
この状況がとっても面白かったです。なんでそうなったかというと、彼等のステージを生で聞いて改めて感じたのだけど、彼等は(あくまで僕の表現ですが)「愛を持ってNOと言う」ということを徳之島の人達に伝えることが出来たんですよね。それは「基地問題」と以前から正面と向かい合い、自分達なりの音楽でどのようにメッセージを発信していけるかということを見詰めてきたからなのだと思います。

UAもビデオメッセージで言っていたけど、NOという言葉と波動はどうしても別のNOという言葉、波動として返ってきてしまう。だから反対運動という形でアクションを起こしていくことに対して積極的になれない人も多いかもしれない。現実問題として徳之島の中でも大きな反対集会のあと、賛成派や反対派の派閥構造が少しづつ明らかになってくる中で次第に大きな声で話せなくなってしまっている現実があった模様です。

そんな折に彼等のライブは圧倒的な明るさ(ポジティビティ)と愛で満たされていて、ついにはシマのおばあ達がノリノリで踊り出しちゃったりするのです。ただおじいは固い人が多かった、というか殆どでしたけどね(爆)。

さて、朝崎さんのステージはと言うと、いつもの通りでございました。いつもの通り凄すぎました(笑)!!いや、本当にアノ方の爆発力ともうしましょうか・・・スゴイです。

シマから帰ってきて翌日(今日)の朝、「徳之島の基地断念」のニュースが流れました。凄いタイミング!!

でもこれで「ヤレヤレ」で終わってしまったら(とりあえず「ヤレヤレ」はいいのですが)このイベントの本当の意味はないです。と言うかそもそも問題としては極めて低レベルで振り出しに戻ったに過ぎませんね。

それ以外にも沢山沢山色々なことがありましたが、もう時間がないので今日はここまで。徳之島滞在中も(移動の飛行機の中でも)編集/ミックス作業進めて参りましたが、いまだたまっており今日は一日仕事して、明日は岡山行きです(この分だと岡山行きの新幹線の中でも・・・・)

ええと写真の方ですが朝崎郁恵&「DUTY FREE SHOPP. × カクマクシャカ」 です。